4章1項 失敗しない最初の三脚購入知識
[初心者向け]格安千円三脚を買う前に
おおまか解説
一眼レフやミラーレスカメラを手にしたなら、スマホ写真ではないちゃんとした写真も撮れるようになりたい。ブレが多い接写写真や夜景写真を経験した初心者は三脚を買うことを考えるでしょう。
解説前の一枚
徳島県の祖谷渓にぽつんと置いてある小便小僧ちゃん。いつかこんなのも幼児ポルノやセクハラやヘイトとか撤去されちゃうのかな…。え?写真を持ってるだけでアウトとか!?(´-ω-`)
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初めて三脚を買おうとする時のために
落ち着いたら買う三脚
カメラを買うとそれに付随する出費も多々あることを現実的に知ることになるカメラ初心者たち。液晶保護ガラス、予備のバッテリーや急速充電器にSDカードにカメラバッグに清掃用品、レンズフィルター。…そしてやっと三脚。
格安千円三脚の実例
こちらが千円台の三脚です。数百グラム、エレベーターを伸ばせば120センチくらいにもなり、旅行や山登り、家族の記念写真に大活躍!…しそう?「三脚」を購入する際(前)に知っておきたい三脚のポイントをアドバイス。
『三脚を使うと微細なブレが抑えられて画質の良いシャープな写真になります!』…と、いう解説はすっとばして、三脚の購入・選び方に関するお話をしていきます。そのあたりは市販の初心者向けのカメラ撮影テクニック本におまかせ。
参考 | 撮影+テクニック |
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ちゃんとしたカメラ三脚の基本知識
普通の三脚は分離できる
三脚は長く伸びる『脚』とカメラを据え付ける『雲台(うんだい)』で構成されています。カメラ初心者にあらかじめお話ししておきたいのが「安い三脚は雲台と脚が分離しない三脚ですよー」という事。
安いから後悔はしないけど
千円台の格安三脚は分離可能三脚と比べるとかなりグラグラで貧相。『写真好きな人は結局買い替える』ので長い目で見ると格安三脚は「ちょっとまって」…と教えておきたい双方の違い。
カメラを固定する雲台(うんだい)が樹脂製でびよんびよんする三脚を買うと、数秒で撮れる写真に数十秒かかることになります。やっと構図が固定できたとしてもシャッター動作でブレてたりする。使ってみなきゃわからないコトを先回り。
本物三脚を知っておこう
しっかりした三脚って?
撮影補助用品なのに1万円近い出費になるので、触れる機会が少ないのが「ちゃんとした三脚」。写真は右にあるのがスリックの1万円クラスの本格三脚、左にあるのが千円三脚です。小さいのは3千円のテーブル三脚。
3way雲台の様子
ガッシリ三脚の雲台の様子。突き出した棒は構図を決める操作棒であり、棒自体がネジになっていて絞め込むことで構図を固定するもので「パン棒」と呼ばれます。「雲台(うんだい)」はカメラを載せるこの部分の名称。
本格三脚の脚部
この三脚の場合、3段の脚部を伸ばしただけの高さだけでも130cmの高さになるもの。モノによってはそれぞれ全然違いますが、ひとまず安い三脚ではない普通の三脚の例えとして観察してみておきましょう。
雲台分離=他の脚に使える
格安三脚はコストや重量を抑えるために雲台を脚から分離できない一体型ばかりですが、「普通の三脚」は写真のように雲台と脚が分離できます。写真を撮りに行く場面や場所に応じて脚と雲台を選択できるのです。
カメラが好きになる人は良い写真をたくさん撮りたい意欲があり、カメラを楽しむ日常に夢中になっていきます。分離三脚を買うと手持ちの機材と組み合わせができ、制限のある人と較べたら良い写真はどんどん増えていきます。
格安千円三脚を見てみよう
樹脂パーツでコスト削減
そもそも価格が全く違う格安三脚を本格三脚と比べてダメ出ししているわけではありません。本物三脚との違いをチェックするつもりで目を通してください。格安三脚は軽量級。脚はアルミなので普通に自立します。
クイックシューも悪影響
この三脚はクイックシューの2way雲台です。一体型のため、雲台の交換はできませんのでクイックシューを失くしたら三脚全部が使えない物になります。ちなみにクイックシューは樹脂製なのでグニーっとします。
無理やり一眼レフ
そもそも重量オーバーな格安三脚と一眼レフ+70-300mm望遠ズームレンズの組み合わせ。パン棒を強く絞め込んでもファインダーの中の構図はゆっくりと下に下がっていくので、室内撮影でも撮るたびにやり直しです。
デジカメ&スマホは◎
格安軽量トラベル三脚はもともと「カメラに興味がない人」に売れるように企画されています。写真もスマホだったり、コンデジだったり、「二の次」の軽量級。格安三脚はそういうモノだと考えておくとちょうどいいかも。
格安三脚は千円台のお試し価格。『全然ダメだから』という解説ではなく、本物との違いをざっくりと知っておき、二本目から「本物」を使ってみる時の参考にしてみてくださいね。ご覧の通り、わたしも持っていますので。(笑)
有ると無いとで結構違う「三脚」
国産のプロ用三脚を作っているベルボンやスリックでも二千円台で一体型モデルは出しています。一流のカメラ三脚メーカーなのでノーブランドよりは撮影に必要な要素を重視して商品化していますが、1万円程度のガッシリ三脚とは使い勝手が全く違うので、そういった意味では似たような物と言えます。