ツキノワグマに出会わないための知識と対策【ハイキング】

ツキノワグマの剥製

ツキノワグマ(月ノ輪熊)は本州と四国に生息する野生動物。

食性は肉も食べる雑食なので積極的にハンティングを行う猛獣ではないものの、威嚇に伴う爪と牙の攻撃力は強烈なため、人間がツキノワグマの防御的排除攻撃を食らえば死亡事故へつながります。

出会った時は浮かれた行動を取らず、真剣に冷静に行動してください。

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本州のクマ「ツキノワグマ」に出会った人々の動画映像

(※ショッキング映像はありません)

長野県と岐阜県に広がる飛騨山脈南部の乗鞍岳でのツキノワグマの動画。

望遠撮影の距離+視認できる地形のため危機感はないものの、登山道でヤブの中から鉢合わせになった場合はツキノワグマ自身がびっくりして襲ってくる確率は高くなります。


北アルプス、百名山の焼岳でのツキノワグマの遭遇例。獲物を狩るライオンやトラと違い、割と平和的に歩いています。

人間の気配(熊鈴の音)を知らせながら歩くことで事故率はある程度事前に回避できるでしょう。


岩手県でのツキノワグマの遭遇例。一本道で近付いてくる巨体なツキノワグマ映像です。

恐怖を感じても背を向けて走り出してはいけません。敵対攻撃を加えたりせず、クマの行動に注視して冷静に現場離脱を考えてください。


中部・北陸地方、福井県越前市でのツキノワグマ遭遇例。誰もいない登山道で20秒付近で巨大なツキノワグマと遭遇。

ちゃんと前を見て歩いていた撮影者さんが驚きで立ち止まり、ツキノワグマがその気配に驚いて逃げ出す様子が捉えられています。


山梨県笛吹市。魚が逃げないよう音を立てずに山を歩く渓流釣りの方のご様子。

1:50付近でいきなり巨大なツキノワグマに背後から襲われたようで、剣道のように力の限り叫んで威嚇し、難を逃れています。

登山やハイキングでクマに出会わないための努力

ツキノワグマの注意看板

クマ自体はイヌネコと違い、絶対数の少ない希少動物。九州では絶滅したとみられていますし、四国でも姿を消しつつあり、下北半島・紀伊半島・東中国地域・西中国地域・四国山地の個体群にあっては「絶滅のおそれのある地域個体群」の指定を受けています。

滅多に出会う事のない動物ではあるものの、登山や森歩きの際は「熊よけ鈴」を鳴らして熊に『何かが近付いてくる』音を聞かせながら歩くようにしましょう。

本来、野生動物は警戒して自分から距離を置きます。

熊よけ鈴
熊よけスプレー

ツキノワグマは夜行性、冬は冬眠しない可能性あり

雪深くエサにもありつけない状態になる北海道のヒグマが消費エネルギーを抑えるために冬眠するイメージは納得できると思います。

でも、本州ではどうでしょう?そもそも雑食のツキノワグマが、豪雪地帯なら冬眠をしても、平野部で年に数回雪が降る程度の地域で冬眠するイメージや理屈は合うでしょうか?

ツキノワグマも基本的には冬眠するのですが、冬眠せずにエサを求めて人里に降りてくる個体も増えているようです。

暖冬だったり、山や森を切り開いて人の生活エリアがクマの住処と重なったり、果物を食べる雑食寄りの食性のツキノワグマが人里に出没し、ゴミ漁りやタケノコ採りをする人間と遭遇するのは必然の流れかもしれません。

ある年の兵庫県の山林地域では12月の熊の目撃が170回を超えています。

登山・クマ遭遇の警戒ポイント

雨の男体山登山道

おでかけナビゲーター自身は遭遇したことはないのですが、山で「ケモノ臭い」匂いを感じた時、周囲の物音や獣の息遣いを警戒するようにしています。

周囲の木々に爪痕はないか?近くに新鮮な糞がないか?パンや味付きの飲料の匂いを撒くような荷物状況じゃないか?

立ち止まった時無音にせず、時々手を打って拍手したり鈴を大きめに鳴らしたり、臨戦態勢に入った時の攻撃手段さえ意識しながら歩いたりします。

熊よけ鈴
熊よけスプレー

自分や他の登山者の安全のために行動するようにしましょう。

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