インフレーターマットの使い方例【キャンプ】

インフレーターマット

ゴツゴツはともかく、深々と冷気が伝わる眠れないテント泊だけは避けましょう。

夏のふかふかな芝生の上ならともかく、黒く硬くなった土の上や斜陽で山かげに太陽が隠れる場所のキャンプ場などでは寝袋を通して冷たい地面の温度が伝わってきます。

そんなキャンプに断熱マット。テント内・寝袋の下に敷くマットの種類と選び方解説です。

寝袋
インフレーターマット
ランタン
防水スタッフバッグ

上記はテント内で過ごすのに必要+アルファのキャンプ用品。お湯を沸かすバーナーやイスなどは別ページにて。

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冷たい地面の冷気を遮断する断熱マット

インフレーターマット

写真はウレタン素材のロールマットではなく、反発性のある素材を密封し、弁を開閉することで空気を吸い込んで膨らむ「インフレーターマット」。若干高価ですがコンパクトに収納できる断熱マットです。

ちょっとイメージしてみましょう。

吹割の滝と日光白根山

写真は群馬県の吹割の滝。紅葉真っ盛りの時期に観瀑台から日光白根山方向を撮影しました。

紅葉の季節にはすでにキャンプをする人は少ないですので山や谷の寒さのイメージとして見てください。渓谷のV字谷などは短い時間しか陽が差さず、地面はとても冷たいですよね。

山ノ鼻キャンプ場のテント

写真は夏の尾瀬ヶ原・山ノ鼻のキャンプ地。内陸の山岳地帯で標高1400mの亜寒帯湿潤気候。8月の平均気温は15-17℃程度で、10月には4-7℃。東京の夏の平均が27℃でも山の夜は寒いのです。

ロールマット
インフレーターマット

夏に前ページで紹介している3シーズン対応の寝袋を担ぎ、尾瀬ヶ原の見晴でキャンプをした時、テント内に直接寝袋で寝ました。…地面からは無尽蔵の冷たい地球の冷気が朝まで背中をゾクゾク。寝返りを打っても寝袋を通して津々と伝わり、朝まで眠れませんでした。

ロールマットやインフレーターマットは断熱クッション材。これがあると8月末で終わっていたキャンプも9月末や5月のGW前後からキャンプ旅の期間が広がります。

ロールマットとインフレーターマットを紹介しますが、これは両方使う物ではなく「どちらか」の選択モノです。

近場は格安断熱アイテムのロールマット

アルミロールマット

ロールマットはホームセンターなどでも売っている発砲ウレタン素材。アウトドア用品の売り場で千円程度で見かけることができます。反面はアルミ蒸着加工がされていて、冷気や熱気を反射(=保温)します。

長所は価格が安いこと。

ロールマット

ロールマットの長所と短所

アルミロールマットと登山リュック

空気の層があるウレタンのロールマットに緊急保温シートで使われる「アルミ」の蒸着加工がされているので、保温性やクッション性は見た目以上にあります。

キャンプだけではなく自宅部屋の宙に浮いている状態のベッドや布団のマットレスの下に敷いても断冷力アリ。

アルミロールマット

安くてそこそこの断熱・緩衝効果を発揮してくれるロールマットなのですが、最大の弱点は収納サイズ。肩幅をカバーする大きさが最小サイズのため、これだけでも大荷物。バイクや登山の傾向にはロールマットは不向き。

ロールマット

積載量無制限状態のクルマの人はロールマットでもいいかも。

ロールマットの他にも折り畳み式のキャンプマットもあり、広いサイズではヨガマットにも使えたりします。

ロールマット
キャンプマット
ヨガマット

バイク・登山でのキャンプにインフレーターマット

インフレーターマット

バイクや自転車でのキャンプや登山での山小屋泊等、クルマにお任せできない状況でのキャンプにはインフレーターマットがおすすめ。

インフレーターマットは半スポンジ、半空気のマット。車では入り込めない湿原地帯や登山の荷物スペースの確保にも活躍してくれます。

ロールマットとインフレーターマット

インフレーターマットは製造の手間や品質管理の分、若干高価です。それでもロールマットを必要最小限にカットした物よりコンパクトにまとまってくれるため、季節を外れたキャンプ泊では重宝します。

インフレーターマット

内部は反発性の素材が縮められた状態で密閉されているので、弁を開けばある程度勝手に膨らみます。ふくらみが足りない時は風船しましょう。

インフレーターマット

インフレーターマットの使い方

インフレーターマットとロールマット

芝生が同色の緑+穴あき防止のためにロールマットの上に載せていますが通常はマットを二重には使いません。

普通はグランドシートを敷いたテント内にインフレーターマットを敷き、その上に寝袋&身体となります。

広げた感じは写真の通り。

インフレーターマットとロールマット

インフレーターマットには空気弁が付いていて、使用時に空けるとインフレーターマットが膨らんでいきます。足りない分は口で息を入れればOK。

インフレーターマットとロールマット

足りない空気を吹き込んだら弁をくるくる回して閉じましょう。限界までパンパンにすれば破裂しやすくなるので適度な形で準備おしまい。

インフレーターマットの使い勝手と注意事項

インフレーターマットと寝袋

インフレーターマットは家庭の布団で言う「マットレス」。ペラペラに見えますが、薄い高反発マットレスのような寝心地に。自宅の部屋でも常用できそう。

地面に直接置いていますが石や小枝が突き出しているかもしれないので地面に直接は座らない方が良いです。穴が開くと断熱力の無い硬めのスポンジマットになります。(何かのテープで穴を塞げばOK)

インフレーターマット

写真のインフレーターマットは190×60cmくらいのサイズ。

モノによっては横になった時に背中部分だけ敷物になる長さの物がありますが、かかとが冷たい地面に接して熱を奪われるので全身カバーされるサイズがおすすめ。

インフレーターマット

インフレーターマットはコンパクトになるものの重量はそれなりにあります。写真のインフレーターマットは実測で672gの表示。

安いインフレーターマットではシングルサイズでも900g程度あるものがあるので、登山などで背負って歩く人は重量増に注意です。

インフレーターマットのたたみ方

インフレーターマットとロールマット

撤収・収納時は空気弁を開いてインフレーターマットの端から空気を追い出すように丸めていきます。

インフレーターマット

空気弁側に空気を追い出しつつ収納袋のサイズに丸めましょう。最後はすかさず弁を閉めて収納袋にいれましょう。

インフレーターマット

ゴムバンドは購入時の付属品。

インフレーターマット等の自動膨張式のエアーマットは「贅沢・快適さの追求」ではなく「キャンプが辛くならないため」の補助用品。空気の層の上に寝るので冷気の断熱も良いマットレスになってくれます。

インフレーターマット
エアーマット
キャンプマット

寝袋や保温寝具は災害・非常時にも活用できます

夏用寝袋

大災害に見舞われた時、避難所やグラウンドでバーナーやテントを張って「キャンプ用品が大活躍」…はしません。(邪魔&場違いです)

でも、寝袋やシュラフカバーは避難所やマイカー内での仮眠、船旅の休憩時に心と身体を休めてくれるグッズに成り得ます。

今、すでに寝袋を持っている人は避難袋の中にキャンピングテーブルやバーベキューセットではなく寝袋とランタンを入れておきましょう。

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