ある年の夏の朝、函館港へ津軽海峡フェリーで上陸。
一人歩きの小さな旅をはじめましょう。地元の人は日帰りでウロチョロしに行ってみよう。
マニアックな函館山徒歩登山
本州からの旅行者は普通は考えない「函館山徒歩登山」。函館山はロープウェイを利用した「夜景」の情景が有名な場所。
初めて上陸した北海道の玄関口である函館には「路面電車」が走っていました。正式には函館市電と呼ばれる日本では珍しい自治体運用の路面電車。
市電の線路が敷設されている道路を行くとふもとに赤い鳥居が建つ小高い山が見えました。あれが全国的にも有名な函館山。
時刻は朝の6時台。函館という土地はひとまずの北海道の大都市である札幌まで、距離で言えば300km近くあり、それは東京から猪苗代湖までの距離に匹敵します。
北海道…とんでもなくデカい。
函館山の周辺地図
1898年から要塞建設が始まり、1905年までに山全体に砲台や発電所、観測所など17の施設が建設された(津軽要塞)。この時に山の頂上を削ったため、標高が348mから334mと低くなった。また、函館山が要塞地帯になったことで、山全体が軍事機密となり、地形図から函館山が消えた。
wiki-函館山
とりあえず函館山に登りたい
函館に来た人が五稜郭へ行くのはわかるけれど、普通は函館山に歩いて登る旅行者は珍しいかも。
観光雑誌の誘導される歩き方ではなく、自由に歩かないとね。
本州からの旅人にとって、伝説の生き物「ヒグマ」が恐ろしいため、一人トコトコ森の道を歩けるのはこの場所だけかもしれない…と、登山口へ。
さわやかな朝です。
6時台にもかかわらず、駐車場には地元の人が朝の散歩をしていました。
徒歩登山道は夏も冬も閉鎖はしません。
函館山の舗装道路も「函館山登山道路」と名付けられていてそちらは閉鎖期間があります。
壁面は「函館山の溶岩」。函館山は100万年前に海底火山が噴火してできた山とのこと。
火山と言えば九州のイメージが強いけれど、実は洞爺湖あたりはすさまじい規模で大噴火して今の地形になっていたりする。
二合目を過ぎたあたりで「野鳥観察小屋」への道がありました。
行ってみた。シュールな絵面ですが、こういう自然観察施設、良いですよね。
函館山三合目から駐車場まで
函館山の標高は334m。
ペット禁止の代表格であるワンちゃんには悪いけれど、お散歩禁止。
ロープウェイや車で登る人には関係の無い「周辺地図」。
トコトコ登っているこのあたり一帯は「函館山緑地」と呼ばれる自然公園地帯。
六合目から七合目あたりで「函館山山頂」が見えてきました。
登山道はつづら折りの砂利道ですが、函館市街地から近い場所柄&そもそも観光的に有名な山のため、暗いイメージはありません。
クルマの道である「函館山登山道路」の終点に当たる駐車場に出ました。
山頂までもう少し。
山頂まではあの階段を上っていくようです。
謎の石仏群に引っかかりました。
アバウトに合掌し、先へ進みます。
函館山の山頂(ロープウェイ裏)
函館山ロープウェイの施設の裏側あたりに出たようです。
そういえば駐車場からニュキニョキ見えたアレがコレですね。
歩いて登ってきましたよ~。
ロープウェイに乗った人はこんな光景でドナドナされてくるわけですね。執筆時の函館山ロープウェイの大人運賃は往復1280円・片道780円。
函館山山頂に到着したようです。
函館山の山頂に到着
標高334mの函館山山頂に到着しました。
ここが夜景で有名な展望スポット。
どこかで見たことのある函館の風景が上の写真の構図ですよね。函館山から北東方向の景色で、函館港のフェリーターミナルや五稜郭タワーなどが見えます。
方角・距離的に「札幌」は見えませんよー。
茶色い建物が函館港湾合同庁舎。手前の芝生スポットは「緑の島」という謎のお散歩スポット。
霞んで見えたのは高さ98mの五稜郭タワー。
あとは適度にウロチョロしましょ。
北海道の人にとっては下北半島を眺める場所なのかな?
本州からの旅人にとっては下北半島も函館の街もかなりの「伝説の地」(遠い世界)。
まだ行ったことない人は観ちゃダメ
YouTubeの函館山のおでかけ散策動画をピックアップ!観光地動画は「そのものズバリ」なのでまだ行ったことの無い人は見ちゃダメー。
函館山ロープウェイで山頂まで行くか、道路を車で登るかで出費や滞在時間は変わります。PRに使われる「夜景」にこだわると時間や行動が縛られるので自由散策がおすすめ。