普段山の無い地域に住んでいる登山初心者からすると本格的で大げさに見えてしまうのがトレッキングポールと呼ばれる登山用のステッキです。
トレッキングポールは筋力負担や体力軽減を分散して余裕をもって登山・下山するアイテム。3千円程度の二本セットをリュックに忍ばせて登山へ行ってみてください。
全然登山をしていない人が持って使っても恥ずかしがらなくて大丈夫。
トレッキングポールの使い方…の前に
トレッキングポールは軽量の棒です。足場の悪い道を歩く時に持ち手が滑らかな棒があったら歩く先の地面に交互に下ろしながら歩きますよね。
登山の専門道具と考えないで大丈夫。山歩きや登山に慣れた人や身体を鍛える人々がファッション的に持っているわけではなく、携帯杖があると足を滑らせた時でも転倒するリスクが減るうえ、翌日以降の疲労感がかなり軽減されるので使っているわけです。
登山デビューの人も人目を気にせず自分のために買って持っていきましょう。
トレッキングポールってこんなモノ
写真はモンベルの一本タイプのトレッキングポールの収納・折り畳み形態。(もう売られていないモデルです)
長さがあり、最小収納サイズが短くなるトレッキングポールは「シャキーン」と引き出して伸ばす伸縮式タイプではなく写真のようにアルミの棒を差し込んで完成させる折り畳みスタイルになります。
■ 伸縮収納式 → 段数が多いと折れやすいので収納サイズは長い
■ 折り畳み式 → 本気系の強度品。ただし2本で1万円超え
レキやブラックダイヤモンドのトレッキングポールがこういう方式。このタイプのトレッキングポールは中に一本のヒモが通されていてバラバラにならないようになっています。
持ち手部分はウレタン素材が使われていて滑らず、汗や雨もほとんど影響ありませんでした。
■ ブラックダイヤモンド トレイル
■ ブラックダイヤモンド ディスタンス
トレッキングポールでメジャーなメーカーは「ブラックダイヤモンド」。トレイルシリーズは63.5~140cm伸縮タイプ。
ディスタンスシリーズはスポスポ分解する折り畳みタイプですが、強度が高いものは最短収納サイズが大きいことに注意。
トレッキングポールの選び方・一本杖を選んだ理由
自分の場合は理由があって一本杖のトレッキングポールを購入しました。なぜなら一眼レフを持ちながら登っていくスタイルだったのです。
歩くだけで撮りたい景色が次々現れるので片手に2kg近い一眼レフを持ちながら登る人。トレッキングポールで両手がふさがると困るので一本のシングルタイプを選んだのです。
普通に登る人は普通に2本セットがおすすめ。
■ ダバダ トレッキングポール
■ ブラックダイヤモンド トレッキングポール
伸縮収納式と折り畳み式がありますが、後者の方が強度や信頼性が高いです。高級モデルはどれもヒモで通された折り畳み式。
収納性と実用強度があるのは折り畳み式
購入した一本トレッキングポールは6千円ほどするものでした。普通の人なら3~4千円で二本セットを買いますよね。
これも特殊な理由がありまして…自分の移動手段はバイクでした。バイク人は着替えを積む余裕もありませんのでとにかく収納優先。ちなみに一人登山です。(*^▽^*)
登山ステッキが括られたリュックを背負って4~5時間街を走り続けたくないので、自然と絞られていったわけです。
普通にクルマで行く人は登山の時間だけしか背負わず、そのうち半分の時間は取り出して手に持っている状態なので収納サイズも気にせず2本セットモノをお試しで購入すると良いです。
トレッキングポール使い方~下山で使うことを考えてみよう
イメージしてみましょう。
これから先は延々続く下り坂。ここで持ってきたトレッキングポールを取り出して組み立ててから下山を始めます。ゴロゴロした砂や岩が転がる傾斜では支点になる杖があると不意に足元が滑った時でも踏ん張りが効きますよね。
足が二本あり、プラス二点が地面に接すればその安定感は抜群。数時間、数千歩ステップを踏み続ける下り坂での脚への負担も両腕に分散されます。
難しく考えることはありません。下山時に軽い棒があれば階段の手すりのように自然に使い方を覚えていきます。トレッキングポールはあると楽ですよ。
トレッキングポールは登りの時は邪魔かも
下山の時に重宝するトレッキングポールですが、自分の場合は登り(登山)の時はあまり意味がないのでリュックにしまいっぱなし。
登りの時にトレッキングポールを持って歩くと、地面の傾斜の関係上必要以上に腕を持ち上げなければならず、無駄に体力を消費してしまう。トレッキングポールより草木や岩に手を置いて支えにした方が登りやすいのです。
人それぞれクセや登り方があると思うので、自分が疲れない登り方・使い方をすればOK。トレッキングポールの長さも自分が棒を持って坂道を下ることを考えてみましょう。