キャンプ未経験者向けの解説ページ。初めてのキャンプも一人キャンプも流れが分かれば不安は消えます。
おでかけなびのキャンプ解説は小さなキャンプ。別にワイワイキャンプを望んでいない人も、何をどうした後にキャンプ場のあのイメージのテント泊になるのか、受付や退出の流れを知らないと不安でしょう。
キャンプ場は宿泊施設。国設や町営もありますが管理者がいる私有地。利用するための手続きについて触れていきましょう。
有料キャンプ場と無料キャンプ場について
受付・チェックインや退出・チェックアウトの解説前に理解しておきたい「有料キャンプ場と無料キャンプ場」について知っておきましょう。
無料キャンプ場はこんな場所
無料キャンプ場の多くは都道府県や市町村の所有地。宿泊料無料は利益ゼロですので、実質、国や都道府県・市町村の公営の土地であるのが普通です。
利益を生まない「公園」と同じように、人の住んでいない土地を旅行者の宿泊地として活用しているスタイルのテント泊許可地です。
北海道の海岸などには多くあり、本州では数えるほどしか無いのが無料キャンプ場。
■ 本州最北端の大間崎キャンプサイト
■ 岩手山の馬返キャンプ場
■ 赤城山の県立赤城山キャンプ場
■ 愛知の桑谷キャンプ場
など
観光施設からの広告収益で情報を取捨しているキャンプ雑誌や観光雑誌、もちろんテレビも自治体運営の無料のキャンプ場は都合が悪い存在のため、あまり取り上げられません。
無料キャンプ場=公営・公用地が普通ですが国設・市営キャンプ場=無料キャンプ場ではなく、利用料のある公営(民間委託)キャンプ場が運営されている場所も普通にあります。
東北の町営キャンプ場料金例
■ 一泊一人310円(条例で採決された利用料金額)
(クルマ・バイクの乗り入れ不可のフリーサイト)
無料キャンプ場でも管理人さんがいて・受付時間内に受付が必要なキャンプ場と、無人で受付手続きが不要なキャンプ許容地があります。
有料キャンプ場はこんな場所
有料キャンプ場は企業や地主さんの私有地。土地資産をキャンプ場として収益を生むスタイルにしたもの。
有料キャンプ場の中には「オートキャンプ専用」キャンプ場があり、基本的に予約が必要なシステムにしているキャンプ場もあります。
なぜ「オートキャンプ場」にするかと言えば、外で寝泊まりする同じ待遇でも「オートキャンプ」にするだけで、高額収入になるためです。
オートキャンプ場は自転車やバイクで来ているフリーサイトの人と過ごす時間も料理やテントの無い待遇も全く同じです。
関東のオートキャンプ場料金例
電源無し・区画無し・乗り入れ可能エリアの例
■ クルマのレギュラーシーズン(2/4番目に安い時期料金)
→電源無し区画3,900円、電源あり区画4,900円、広い区画6,500円
+一人400円の入場料
■ 自転車・バイクのレギュラーシーズン
→1,500円+一人400円の入場料
なお、同地域のネットカフェの夜間8時間料金は1234円(無料ドリンクバー・電源・パソコン・冷暖房あり)でした。
キャンプは「チェックイン13:00~」「チェックアウト~11:00」の22時間ですが、寝るだけの旅人+そもそも車室のあるクルマの一人旅・ソロキャンプは一人で22時間居ませんので、ちょっと考えた方がいい場合もあります。
コテージ泊などは子供がいる家族キャンプやグループ泊には良いですね。
キャビンの料金例
■ キャビン(二段ベッド×2)のレギュラーシーズン
→10,900円+一人400円の入場料
キャンプ場のチェックイン・受付・申し込み・予約の意味
基本的に予約が必要なのは「区画」がある前述のオートキャンプのお話。クルマの人はその区画を事前に予約する必要があります。
敷地内のどこにテントを張っても良いケース(フリーサイト)があるキャンプ場は当日飛び込みで大丈夫。
フリーサイトの場合、テント張りがどこでもOKなのでそもそも「予約(場所の予約)」の概念がありません。
オートキャンプと同じように利用者数の上限があるコテージやバンガローなどの利用も事前に予約が必要。もちろん当日に空いていれば、当日飛び込みでも泊まることができます。
条例で設立されている町営や村営の公的キャンプ場ではフリーサイトでも事前申し込みが必要な場合が多いです。基本的には「どこの誰が滞在した」かを明確にしておく書類のため。
当日飛び込みでも申込書に記入することで利用できる場合が大半なので、受付時間内に行ってみる・電話で申し込みしてみるといいです。
キャンプ場は「滞在する権利」契約を結んでいる
キャンプは土地の管理者と「翌日何時まで滞在して良いよ~」という契約をして過ごさせてもらう場所なので、申し込みや受付、チェックインがあります。
チェックインという言葉に違和感を感じるかもしれませんが、キャンプ場は宿泊施設。山や河原でも道の駅でも国や民間の所有者(管理者)がいるので、キャンプ場以外で無許可の占有居住してはいけないわけです。
北海道の原野も国有地、富士山の山頂は浅間神社の私有地、カナダやモンゴルなどの海外と違い、日本の土地はどこでも管理者がいるので、勝手に家(テント)を張って「誰にも迷惑をかけていない」と野宿してはいけないのです。
道の駅などの車中泊は厳密には違法行為
道の駅などの車中泊について
道の駅の車中泊ですが、簡単に言えば違法です。
普通の管理者なら自分の土地を「無料車中泊利用の許可」はしませんし、駐車しているスペースは朝まで寝ようとしているあなたの土地ではありません。
(2~3時間の仮眠休憩ならともかく、)道の駅で寝ている人々は駐車施設の夜間違法利用者・違法占有なんです。
道の駅などの(公共・私企業施設での)車中泊はそもそも違法状態。
「日本には横になっていい場所はどこにも無いのかよ!」
・・・キャンプ場がソレなんです。キャンプ場はそもそも「(格安の)宿泊施設」の一種なのです。
さて、キャンプ場利用の手続きについて解説していきましょう。
キャンプ場の利用受付・チェックインについて
あれこれ前置き解説しましたが、キャンプ場の宿泊の手続きはいたって簡単!管理棟に行って「テント持ち込みで一泊しまーす」と管理人さんへ申し込みしましょう。
市営・町営・村営の場合は役所的な「申込書」に記入をしてお支払いをすればあとは自由時間。民間キャンプ場も同じようなもの。
民間キャンプ場(オートキャンプ場)の場合は、ビジネスなので有料のレンタル品やトイレ施設、シャワー施設、温泉施設などの付帯有料サービスへの説明があるかもしれません。
キャンプ場は一般的には受付時に料金を先払い。レンタルしたいものがあれば借り、トイレやシャワーの場所や時間、退出時の手順を聞いておきましょう。
■ 少人数用テント■ 寝袋
■ ランタン
上記がキャンプで必要な三種の神器。少人数用テントは「ツーリングテント」のキーワードで検索設定しています。
基本的には受付時間(概ね日没前後)を過ぎた後での到着は、もうキャンプ場を利用できないと思った方が常識的です。
キャンプ場の利用証明・退出について
大抵、受付と支払いを済ませるとテントに貼るシールやタグ(許可済みの札)をくれるのでテントの見やすい場所に吊るしておきましょう。あとは翌日の朝まで自由時間。
「チェックアウト」はホテルっぽい用語ですが、翌朝もチェックアウト時間があります。それほど厳密なものではありませんが、だいたい正午くらいまで。
チェックアウト=片づけをして施設の敷地を出ている時間です。
受け付けの際にお支払いした利用料金はその時間まで関係者として滞在して良い権利に対する料金。
レンタル物や札があれば管理棟へ返却しましょう。
登山など出発が明け方の人も、返却箱などに返却物を入れて静かに撤収・出発すれば管理人さんがいる時間まで居る必要や、チェックアウト時間のギリギリまで滞在している必要はありません。
朝、30分~1時間くらいはイスに座ってボーっとしていたくなっちゃいますよね。登山や釣りの予定の無い人はのんびり過ごしてみてください。