2章4項 ニクワックスの使い方と撥水効果・テントの防水&撥水加工
[経験者向け]撥水加工剤ニクワックスの効果&使い方
おおまか解説
ニクワックスはゴアテックスや透湿防水布地に使える強力撥水加工剤。登山のウェアやバイクのレインウェア、テントなどを洗濯機や浸け置きで水玉コロコロ布地にしてくれます。
解説前の一枚
キャンプ初心者・未経験者の人は快晴でも夜露でテントが濡れる事を知らないと思うので、先にキャンプ準備知識としてテントに使える撥水剤の紹介&使い方を解説します。
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シーズン前にニクワックスで撥水強化
撥水加工をしておこう
キャンプシーズンが始まる前に雨や夜露を弾く撥水剤をテントに使ってみました。テントの他にもゴアテックス等の透湿防水素材の撥水加工処理を自宅で強化&施すことができます。
撥水剤って何?
撥水は傘などで水玉がコロコロ転がるような「水を弾く」現象のこと。防水は水が布地を通り抜けない性質の事ですが防水加工と捉えても間違いではありません。ニクワックスは撥水加工剤。
洗濯機でぐるぐる回すだけでカッパやテントが撥水される物がある…というお話です。新品のテントには必要はないけれど、数年目のテントならお試ししてみるときっと幸せな気持ちになれます。
NIKWAX(ニクワックス)=撥水処理剤の会社名
強力な効果で人気
ニクワックスというのは撥水処理剤の会社名&商品シリーズ名。商品の中でも「ダイレクトWASH-IN」は洗濯機で回しているだけで撥水加工できることで人気のお手入れ用品です。
経年で撥水しない布
傘やゴアテックスのレインウェアもそうですが、テントも購入の二年目あたりからは撥水力が無くなっていきます。雨天のキャンプはもちろん、夜露や結露の水分を弾く状態に復活させたいものです。
…と、いうわけで使ってみました。早速使い方と効果を解説していきます。まずは洗濯。専用品もありますが高いので無添加衣類のせっけんが同じような成分とのことでおすすめです。
ニクワックスの使い方と撥水効果
透湿素材は脱水しない
まずは洗濯するのですが、「水を弾く撥水剤」を「布地に定着」させなければいけないので、洗濯をします。性質の関係上、「無添加の洗濯せっけん」を使うと良いらしいです。ゴアテックス等の透湿素材に撥水処理をする時は脱水をかけないようにしましょう。
今回は浸け置きします
ニクワックスのダイレクトウォッシュインは直接洗濯機をグルグル回しているだけで撥水加工される商品なのですが、今回は衣装ケースの引き出し部分に温水を入れて薬剤を溶かし、複数回に分けてテントやバイクの透湿レインウェアなど手作業で撥水処理していきます。
木工用ボンドの匂い
ニクワックスの薬液の投入量「温水6リッターに50ml」と書かれています。12リットルで100ml、18リットルで150ml、24リットルで200mlですね。木工用ボンドの匂いがします。
洗濯機でもできますよ
今回は浸け置きでやります。洗濯槽が撥水されるのが気になる人は同じように水(温水)と原液を混ぜ合わせて溶液を作ってみましょう。水は2リットルのペットボトルで量り入れました。
テントをニクワックスに
衣装ケース内の水とニクワックスをかき混ぜたらテントのフライシートを浸け込みます。空気を含んで浮上してきたテントの表面がすでに撥水能力を身に付けているのがわかりますね。
洗濯機的にじゃぶじゃぶ
浮かんでくるテントの布地を親の仇のごとく沈めます。モヤモヤしている溶液に裏も表も吸着するように満遍なく浸していきましょう。ある程度すると溶液も薄まっていくのがわかります。
見にくいですが手も撥水されました。テントに浸けている写真は実はバイクのレインウェア上下を撥水加工処理した後なのでちょっぴり薄いのですが、適度にニクワックスの原液を追加して濃度調整しています。
ニクワックスでテントを撥水加工(すすぎ&乾燥)
脱水せずにすすぎ
テントは透湿素材ではないのですが、雨の侵入を防ぐ防水モノなので「脱水」をかけないように「すすぎ」でぐるぐるします。脱水が終わったらベランダにでも干して乾けば撥水加工処理終わり。
乾燥機はなお良し
自宅ベランダの物干し画像はありません。低温のアイロン等で加熱乾燥してあげると油分が蒸発し、ニクワックスの撥水性能が定着しやすいらしいのでこの後コインランドリーでぐるぐるしました。
防水スプレーはこんな感じ
フッ素系防水スプレー
透湿布地の透過孔を塞がないフッ素系のロックタイト 防水スプレーです。ニクワックスをお取り寄せする前に買ってテントのフライシートに吹きかけてみました。
スプレー3本使い切り
420mlの防水スプレーをテントのフライシートの表側だけに吹きかけていきます。レインウェアの上下にも使い、あっという間に3本消費しました。効果は…。
液体で満たされた洗濯機などに浸け込むのと霧化して吹きかけるのとでは手間も効率も全然違います。効果や発揮期間もある意味原液の加工処理剤であるニクワックスとは雲泥の違い。防水スプレーは万能タイプのホームセンター商品なので気休め程度の認識かもでした。
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